「優良なハクビシン駆除業者」を認定している機関はない|照合できるのは公表情報だけ
ハクビシン駆除の「優良業者」を公的に認定している制度はありません。
ここで比較するのは、各社が自社サイトで公表している内容です。
当サイトが実際に依頼して確かめたものではない、という点を先にお伝えします。
照合できるのは次の7項目です。
保証の対象動物、保証期間、保証の条件、現地調査の扱い、料金が何で動くか、作業範囲、捕獲許可の説明です。
「実績多数」「安心の施工」といった広告文言ではなく、この7項目を各社の表示と突き合わせて比べていきます。
ハクビシンの見分け方や生態を含めた全体像は、ハクビシンの見分け方と駆除にまとめています。
見積書の項目ごとの読み方や相見積りの取り方は、ハクビシン駆除業者の選び方で扱っています。
保証は年数より「対象にハクビシンが入っているか」で見る|4社の公表内容
保証は年数の長さより、対象にハクビシンが入っているかを先に見る必要があります。
害獣駆除パートナーは保証期間を最長5年と案内し、対象として「ネズミ、ハクビシン、アライグマ、イタチ、コウモリ」を挙げています。
条件は「施工後3カ月以内に再発した場合は無償で何度でも対応、4カ月目から5年以内に再発した場合は1度に限り無償にて対応」です。
ホームスターは保証期間を最長5年と案内し、「ハクビシン:5年保証/ネズミ:1年保証」としています。
条件は「ハクビシンは駆除料金より10〜20%増し、ネズミは駆除料金より30〜50%増し」です。
駆除ザウルスは保証期間を最長10年と案内しています。
対象は「全般(イタチ・テン・ネズミ・コウモリ・ムクドリ・トコジラミ・シロアリは最長5年)」で、条件は「建物の構造等により前後することがある」としています。
アサンテは保証期間を最長5年と案内していますが、対象は「シロアリ」です。
条件は「エコ割安心プラン適用条件を満たす場合。保証期間中に2回(3年目・5年目)の定期点検を実施。点検を受けない場合は再処理や保証継続ができないことがある」としています。
年数だけを比べると、対象動物と再発時の対応回数の違いを見落とします。
対象・期間・条件の3点を揃えて聞くことをおすすめします。
料金が何で動くと書いてあるか|各社が挙げている条件を並べる
料金は「何によって変わるか」を先に確認します。金額そのものはここでは扱いません。
ホームスターは料金が「建物の広さ(平米数)」「侵入口の箇所数」「隙間の大きさ」によって変わるとしています。
害獣駆除パートナーは「作業面積」「被害の程度(小被害〜大被害)」によって変わるとしています。
駆除ザウルスは「建物の広さ」「侵入口の箇所数」「被害状況」「建物の構造」によって変わるとしています。
アサンテは「床下の広さ(㎡)」によって変わるとしています。
アサンテと駆除ザウルスの料金表示の多くは「〜円から」という最低条件の価格で、条件によって金額が上がる形です。
料金表示の対象として、害獣駆除パートナーはアライグマ・イタチ・コウモリ・ネズミ・ハクビシン・共通(基本料金)を、ホームスターはコウモリ・ネズミ・ハクビシンを挙げています。
駆除ザウルスはアライグマ・イタチ・コウモリ・シロアリ・シロアリ保険(任意加入)・タヌキ・テン・トコジラミを、アサンテはシロアリを挙げています。
現地調査について、アサンテ・害獣駆除パートナー・ホームスター・駆除ザウルスの4社はいずれも無料と案内しています。
費用の考え方全般は費用の考え方で整理しています。
作業範囲は3工程で確認する|封鎖まで見積りに入っているか
駆除作業は「追い出し・捕獲」「清掃・消毒」「侵入口の封鎖」の3工程に分かれます。
封鎖をしないと、同じ場所からまた侵入され、再発します。
見積りを受け取ったら、この3工程のどれが含まれ、どれが別料金なのかを工程名で確認してください。
保証が付いていても、封鎖が作業範囲に入っていなければ、再発時の扱いが変わる場合があります。
保証の対象と作業範囲は、合わせて確認することをおすすめします。
実際の作業の進め方や各工程の詳しい内容は、ハクビシン駆除の流れで扱っています。
捕獲許可の扱いを説明できるか|法律の話で業者を見る
ハクビシンは鳥獣保護管理法上の狩猟鳥獣(獣類)に指定されています。
対象となる鳥獣は、許可なく捕獲・殺傷することができません。
ハクビシンは特定外来生物には指定されておらず、環境省の特定外来生物等一覧にも記載がありません。
捕獲許可の申請先は市区町村または都道府県の担当課で、被害状況の説明が求められます。
東京都内では、23区内は東京都環境局、多摩地区は東京都多摩環境事務所が申請先です。
東京都は、許可のない捕獲は1年以下の懲役または100万円以下の罰金の対象になると案内しています。
栃木市では、捕獲開始の10日前までに捕獲許可申請書の提出が必要です。
わなは1日1回以上の見回りが義務づけられ、対象以外の動物がかかった場合は直ちに放獣するとされています。
許可なく鳥獣を捕獲した場合、鳥獣保護管理法違反として罰則を受ける可能性があります。
業者に問い合わせる際は、許可が要るのか、申請は誰が行うのかを質問し、答えが返るかを見てください。
依頼の前に、自治体の事業で済む範囲を確認する
自治体の事業で済む範囲を先に確認すると、業者に頼む部分を絞り込めます。
町田市はアライグマ・ハクビシン防除事業として、わなの設置・捕獲・処分を無料で行っています。
ただし消毒と侵入口の封鎖は自己負担で、設置期間は最長3週間、延長はできません。
板橋区の捕獲駆除事業は、侵入路の封鎖・ふん尿の撤去・消毒が対象外で、自分で業者へ依頼する必要があります。
目黒区は箱わなの貸出と回収費用を負担しますが、清掃・消毒と封鎖は自己負担です。
区内在住・被害の実在・立会いが条件で、年度1回限りです。
横浜市は住居内への侵入被害に限り、市契約業者による捕獲・回収を無料で行います。
庭での目撃や池の被害は対象外で、一人2週間まで、年1回限りです。
上尾市は、市が対応できない場合は防除業者への相談が必要で費用は自己負担とし、被害がある場合のみ捕獲許可の対象としています。
町田市は民間業者の相談先として、公益財団法人東京都ペストコントロール協会(03-3254-0014)を案内しています。
ここに挙げたのは町田市・板橋区・目黒区・横浜市・上尾市の事業です。
ほかの市区町村に同じ事業があるかは確認していません。
お住まいの市区町村の担当課で、対象の動物と条件を確認してください。
自治体の制度は年度で変わることがあります。
制度全般は自治体の制度、自力でできる範囲と業者に頼む判断はハクビシン駆除|自分でできる範囲と業者に頼む判断で扱っています。
ハクビシンが出たらどうすればいいですか?|業者に連絡する前の順番
業者に連絡する前に、被害の中身を書き出しておくと話がスムーズです。
音がする場所と時間帯、フン尿の有無、天井のシミの有無をメモしておきます。
捕獲許可の申請には被害状況の説明が求められるため、この記録がそのまま申請の材料になります。
上尾市は、被害がある場合のみ捕獲許可の対象で、目撃のみでは捕獲できないとしています。
賃貸住宅の場合、費用負担は管理会社または貸主との取り決めによります。
依頼の前に、まず管理会社や貸主へ連絡先を確認してください。
東京都環境局は、アライグマ・ハクビシンが媒介する主な感染症として、レプトスピラ症、E型肝炎、サルモネラ感染症、疥癬などを挙げています。
体調に異変がある場合は、医療機関に相談してください。
ハクビシンは昼間どこへ行く?家に来る理由は?|現地調査で見てもらう場所が決まる
ハクビシンは夜行性で、日中は天井裏などで休みます。
国立環境研究所は、昼間は樹洞・岩穴・人家の屋根裏等で休憩するとしています。
雑食性で果実や種子を好み、昆虫類、魚類、残飯等も食べるため、家庭菜園や果樹のある家に寄りつきます。
前肢・後肢とも丸形の5本指で分厚い肉球を持ち、これを押し付けて挟むように上り下りします。
このため、雨樋のような滑らかな柱でも登れます(農林水産省)。
農林水産省は、幅6センチ×高さ12センチ程度の隙間があれば屋内に侵入できるとしています。
一辺8センチの正方形、直径9センチの円形の開口部から侵入できるとする業者の案内もあります(ホームスター)。
通風口などから住居内へ侵入する場合が多く、壁の隙間の有無が侵入されやすさに影響します。
農林水産省は、昭和30年代中頃から40年代後半に建築された建物で侵入率が最も高いとしています。
天井裏で出産・育児をする場合があり、出産期は3〜11月と推定されています。
現地調査では、屋根まわり・雨樋・通風口・天井裏を見てもらうことになります。
調査でどこを見たかを、業者から報告してもらってください。
問い合わせのときに揃えておく情報と、聞く項目
問い合わせの前に、次の情報を手元に揃えておきます。
音のする時間帯と場所、フン尿の場所、天井のシミの有無、建物のおおよその広さと築年代です。
問い合わせでは、次の5点を聞いてください。
保証の対象にハクビシンが入っているか、保証期間と再発時の対応回数、現地調査の扱い、3工程のどこまでが作業範囲か、捕獲許可の申請は誰が行うか、です。
自治体の事業で捕獲まで賄える場合でも、消毒と封鎖は自己負担になる例が町田市・板橋区・目黒区にあります。
その部分だけを業者に頼む形もあります。
複数社に同じ項目を同じ言い方で聞くと、公表情報と答えが揃っているかを比べられます。
