先に結論|ハクビシンの大きさは尾を含めて90〜110センチ、体重は約3キロ
町田市は、頭から尾の先までの長さを90〜110センチ、足が短いとしています。
(出典:町田市「アライグマ・ハクビシン防除事業」)
国立環境研究所は、頭胴長をメス61センチ・オス66センチ、尾長40センチ、体重約3キロとしています。
(出典:国立環境研究所)
害獣対策の窓口は、全長を約90〜140センチとし、害獣のなかでは大型に分類されるとしています。
(出典:害獣対策の窓口)
体重は約3キロほどですが、尾を含めると全長は1メートル前後になり、細長く足が短い体型です。
見分け方や駆除の全体像は、ハクビシンの見分け方と駆除にまとめています。
数字が出典ごとに違うのはなぜか|頭胴長・尾長・全長の読み分け
頭胴長(頭から胴の先まで)はメス61センチ・オス66センチ、尾長は40センチです。
(出典:国立環境研究所)
この尾を含めた長さが、町田市の90〜110センチ、害獣対策の窓口の約90〜140センチにあたります。
尾が体の半分近くを占めるため、尾を含めるかどうかで印象が大きく変わります。
屋根の上や塀の上で見かけた影が大きく感じられるのは、足の短さと尾の長さによるものです。
大きさ以外の見た目|顔の白線、灰褐色の体、丸い5本指
顔の中央に、鼻から額にかけて白い線が通ります。
体色は灰褐色で、顔面と四肢の下部は黒褐色、額下部から鼻先の中央に白線が入ります。
(出典:国立環境研究所)
前肢・後肢とも丸形の5本指で、分厚い肉球を持ちます。
(出典:農林水産省)
分類は哺乳綱 食肉目(ネコ目) ジャコウネコ科で、学名はPaguma larvataです。
(出典:国立環境研究所 侵入生物データベース)
ハクビシンの子供の大きさ|生後3か月で成獣と同じ体重になる
生後3か月で、成獣と同程度の体重になります。
(出典:農林水産省)
国立環境研究所は出産期を3〜12月、産子数を1〜4頭としています。
(出典:国立環境研究所)
農林水産省は繁殖期を1〜9月、出産期を3〜11月と推定し、ほぼ年間を通じて繁殖するとしています。
(出典:農林水産省)
天井裏で出産・育児をする場合があります。
(出典:農林水産省)
生後3か月を過ぎると、小柄な個体を見ても成獣と大きさが近く、子かどうかの判断は難しくなります。
ハクビシンの穴の大きさ|幅6センチ×高さ12センチあれば家に入る
農林水産省は、幅6センチ×高さ12センチ程度の隙間があれば屋内に侵入できるとしています。
(出典:農林水産省)
一辺8センチの正方形、直径9センチの円形の開口部から侵入できるとする業者の案内もあります。
(出典:害獣駆除専門業者ホームスター)
通風口などから住居内へ侵入する場合が多く、壁の隙間の有無が侵入されやすさに影響します。
(出典:農林水産省)
農林水産省は、昭和30年代中頃から40年代後半に建築された建物で侵入率が最も高いとしています。
(出典:農林水産省)
全長1メートル前後の体でも、この大きさの開口があれば入り込めます。
実際の塞ぎ方や施工の順番は、ハクビシン対策で扱っています。
ハクビシンの足跡|丸形の5本指と、滑らかな柱を登る肉球
前肢・後肢とも丸形の5本指で、分厚い肉球を持ちます。
(出典:農林水産省)
分厚い肉球を押し付けて挟むように上り下りするため、雨樋のような滑らかな柱でも登れます。
(出典:農林水産省)
木登りが得意で、屋根や電線から侵入します。
足跡が屋根や雨樋まわりに残るのは、この登り方によるものです。
見つけた跡の形から絞り込みたい場合は、足跡があるもあわせてご覧ください。
大きさだけでハクビシンと決められるか|似た動物がいる
ハクビシンの頭胴長は61〜66センチ、尾長40センチ、体重約3キロが基準になります。
顔の中央に鼻から額へ通る白い線が、大きさ以外の手がかりになります。
アライグマは特定外来生物に指定されており、生きたままの運搬・飼養・放出が禁止されています。
ハクビシンは特定外来生物に指定されていません。
環境省の特定外来生物等一覧に記載がありません。
(出典:環境省)
姿を見ていない場合は、足跡・フン・音の出る場所から絞ることになります。
より具体的な見分け方は、テン・イタチとハクビシンの見分け方、アナグマとハクビシンの見分け方、イタチに似た動物で扱っています。
ハクビシンはなぜ危ないのでしょうか?|体が大きいぶん家に残るもの
同じ場所に排泄する習性(ためフン)があり、天井のシミや悪臭の原因になります。
ねぐらなどにため糞をする習性があり、通路上の側溝や溜まり水にも糞をする場合があります。
(出典:国立環境研究所)
家屋侵入により糞尿を排泄するため、天井のシミ汚れや異臭が生じる場合が多いです。
(出典:環境省生物多様性センター)
農林水産省は、ノミやダニが付いており、それらが媒介する病気があるとしています。
(出典:農林水産省)
東京都環境局は、アライグマ・ハクビシンが媒介する主な感染症としてレプトスピラ症、E型肝炎、サルモネラ感染症、疥癬などを挙げています。
(出典:東京都環境局)
体調に不安が出たときは、医療機関へ相談してください。
ためフンの見た目や場所から確認したい場合は、フンがあるもご覧ください。
どこに、どれくらいいるのか|大型の外来種としての位置づけ
1943年に静岡県で初めて記録され、当時は東北・東海・四国の3地域に不連続な分布域がありました。
遺伝子解析の結果、日本のハクビシンは台湾などから入ってきた外来種と結論づけられています。
(出典:環境省生物多様性センター)
原産地はヒマラヤ、中国南部、台湾、マレー半島、スマトラ、ボルネオとされ、江戸時代や戦時中に持ち込まれたとされる記録があります。
(出典:国立環境研究所 侵入生物データベース)
2018年時点で、北海道・山口県・九州沖縄地方の計10道県を除く37都府県で生息分布情報が得られています。
(出典:環境省)
2015年公表の生態系被害防止外来種リストで、重点対策外来種として掲載されています。
被害報告は年々増加しており、被害発生地域は都市部で拡大しているとされます。
(出典:環境省生物多様性センター)
夜行性で、日中は天井裏などで休みます。
雑食性で果実や種子、昆虫類、魚類、残飯等も食べます。
(出典:国立環境研究所)
大きさが分かっても、見つけた個体を自分で捕まえることはできない
鳥獣保護管理法により、対象となる鳥獣は許可なく捕獲・殺傷することができません。
ハクビシンは鳥獣保護管理法上の狩猟鳥獣(獣類)に指定されています。
(出典:環境省)
狩猟鳥獣であることは、誰でも自由に捕まえてよいという意味ではありません。
捕獲許可の申請先は市区町村または都道府県の担当課で、被害状況の説明が求められます。
東京都内では、23区内が東京都環境局、多摩地区が東京都多摩環境事務所が申請先です。
(出典:東京都環境局)
東京都は、許可のない捕獲は1年以下の懲役または100万円以下の罰金の対象になると案内しています。
(出典:東京都環境局)
上尾市は、ハクビシンは被害がある場合のみ捕獲許可の対象で、目撃のみでは捕獲できないとしています。
(出典:上尾市)
実際に見つけたときの対応は、ハクビシンを見つけたらで解説しています。
わなを貸す自治体はある|町田市・目黒区・横浜市・船橋市の条件
町田市はアライグマ・ハクビシン防除事業として、わなの設置・捕獲・処分を無料で行っています。ただし消毒と侵入口の封鎖は自己負担で、設置期間は最長3週間、延長はできません。
(出典:町田市)
目黒区は箱わなの貸出と捕獲動物の回収費用を負担しますが、糞尿の清掃・消毒と侵入口の封鎖は自己負担です。区内在住・糞尿被害の実在・立会いが条件で、年度1回限りです。
(出典:目黒区)
横浜市は住居内への侵入被害に限り、市契約業者による捕獲・回収を無料で行います。庭での目撃や池の被害は対象外で、一人当たり2週間まで、年1回限りです。
(出典:横浜市)
船橋市はアライグマ・ハクビシン限定の捕獲用ワナを無料貸出しし、設置期間は最大8週間です。
(出典:船橋市)
狛江市の箱わな貸出は、1日1回以上の見回りが条件で、貸出期間は原則3週間です。
(出典:狛江市)
ここで挙げたのは町田市・目黒区・横浜市・船橋市・狛江市の事業です。ほかの市区町村に同じ事業があるかは確認していません。
お住まいの市区町村の担当課で、対象の動物と条件を確認してください。
全国の制度の調べ方は、自治体の制度にまとめています。
音や影だけで大きさを判断する前に|正体の確かめ方と相談先
木造住宅では、冬の乾燥時や天井裏と室内の温度差が大きい時に、木材の乾燥による軋み音が数年にわたり生じることがあります。
(出典:住まいるダイヤル)
この軋み音は必ずしも施工上の瑕疵ではなく、木材の自然な性質による可能性があるとされます。
天井のシミや水音も、雨漏りではなく室内外の温度差による結露が原因の場合があります。
(出典:住まいるダイヤル)
住まいるダイヤルは国土交通大臣指定の住宅相談窓口で、住宅の不具合に関する電話・専門家相談を無料で受け付けています。
(出典:住宅リフォーム・紛争処理支援センター)
駆除作業は「追い出し・捕獲」「清掃・消毒」「侵入口の封鎖」の3工程に分かれ、封鎖をしないと再発します。
賃貸住宅の場合、費用負担は管理会社または貸主との取り決めによります。
町田市は民間業者の相談先として、公益財団法人東京都ペストコントロール協会(03-3254-0014)を案内しています。
(出典:町田市)
天井裏で物音がする場合は屋根裏で音がする。正体を音から絞るや音がする、業者に相談する場合はいい業者の見つけ方もあわせてご覧ください。
