ネズミ駆除は許可が要らない|だから業者は「作業の中身」で比べることになる
ネズミ駆除には、捕獲の許可が要りません。
いえねずみ類3種(クマネズミ・ドブネズミ・ハツカネズミ)は、鳥獣保護管理法の対象外とされています(出典:環境省)。
だから業者を選ぶ基準は「許可を持っているか」ではなく、「追い出し・捕獲、清掃・消毒、侵入口の封鎖をどこまでやるか」になります。
封鎖が抜けたまま終わると、ネズミ駆除業者は意味ないと言われる状態になりやすくなります。
なお、ねずみ・モグラ類は平成14年の法改正で、鳥獣保護管理法上の「鳥獣」の概念に含まれることとなりました(出典:環境省)。
法の対象となる鳥獣は、許可なく捕獲・殺傷できません。
ネズミはこの対象から外れているため、自力での駆除も可能です。
捕獲許可の申請という手続きが発生しないぶん、業者選びのポイントは許可の有無ではなく、作業の中身に移ります。
駆除作業は「追い出し・捕獲」「清掃・消毒」「侵入口の封鎖」の3工程に分かれます。
封鎖をしないと、同じ経路からまた入られます。
依頼するかどうかの判断や料金の決まり方の全体像は、ネズミ駆除は業者に頼むべきかで扱っています。
この記事では、依頼すると決めた後の業者比較に絞って書きます。
市役所でネズミ駆除はしてもらえますか?|窓口で配っているものと、行っていないこと
市役所がネズミを直接駆除してくれるわけではありません。
ただし、窓口で道具やパンフレットを配っている自治体があります。
新宿区保健所は、粘着シートのサンプルを1人1回まで、殺そ剤サンプルを1人1袋まで無料配布しています。
区による駆除作業そのものは行っていません(出典:新宿区)。
大田区は保健所の窓口で殺そ剤を配布し、捕獲用カゴを区民に1か月単位で貸し出しています(出典:東京都保健医療局)。
台東保健所は、屋内用・屋外用のねずみ対策パンフレットを窓口で配布しています(出典:台東区)。
中央区は地域ごとのねずみ相談会を開催し、公共の植え込みへの毒餌ボックス設置なども行っています(出典:中央区)。
江東区の保健所は、相談者に必要に応じて殺そ剤を窓口で配布しています(出典:江東区)。
ここに挙げたのは新宿区・大田区・台東区・中央区・江東区の5区です。
ほかの市区町村に同じ制度があるかは確認できていません。
お住まいの市区町村の担当課に、配布物の有無と内容を確認してみてください。
自治体の制度は年度で変わることがあります。
制度の探し方は自治体の制度でも扱っています。
ネズミ駆除業者は意味ないと言われるのはなぜか|捕獲で止まると数で戻される
「業者に頼んだのに意味がなかった」という声の多くは、捕獲で作業が止まっていることが原因です。
ネズミは生後3か月から出産可能で、条件が良ければ年に6〜7回、1回に6〜10匹程度を生む場合が多いとされています(出典:東京都保健医療局)。
捕獲した数だけ減っても、侵入口が開いたままなら出入りと繁殖が続きます。
封鎖が終わって初めて、作業は完了したことになります。
東京都は、クマネズミが1.25センチ以上の隙間を通り抜けられるとしています(出典:東京都保健医療局)。
墨田区は1〜2センチ程度、江東区は約1.5センチ以上の隙間があれば侵入できるとしています(出典:墨田区、江東区)。
人が寝静まった夜間や、留守で人がいない時間帯に活動することが多く、日中の短時間の調査では生息状況が見えにくい場合があります(出典:東京都保健医療局)。
天井裏の調査については、天井裏・屋根裏のネズミでも触れています。
見積りの段階で、封鎖をどこまで含むか(箇所数・資材・対象範囲)が書かれているかを確認してください。
ネズミ駆除に一番効くのは?|業者の作業を3工程に分けて見る
単一の道具で解決するわけではありません。
追い出し・捕獲、清掃・消毒、侵入口の封鎖の3工程がそろって、初めて再発が止まります。
捕獲|粘着シートは並べ方と据え置き日数で結果が変わる
粘着シートは、走っているネズミが足を取られ、もがくことで体全体が付着するしくみです(出典:東京都保健医療局)。
通路全体に複数枚並べ、最低3日間は配置を変えないことが推奨されています(出典:東京都保健医療局)。
毒餌|先に餌を片づけること、終わったら回収すること
毒餌の近くに残飯などがあると食べないため、先に餌になるものを片づける必要があります(出典:東京都保健医療局)。
一カ所に大量に配置するより、少量ずつ配置し、よく食べるポイントに多く配置するとされています(出典:東京都保健医療局)。
ペットや子供がいる場合、段ボール箱の両面に穴を開けて中に毒餌を配置するなどの誤食防止対策が案内されています(出典:東京都保健医療局)。
ねずみがいなくなれば、速やかに毒餌を回収することが重要とされています(出典:東京都保健医療局)。
なお東京都は、クマリン系殺そ剤を多用している都内繁華街の一部で、強い抵抗性を獲得したクマネズミの集団が見られるとしつつ、一般家屋ではあまり心配する必要はないとしています(出典:東京都保健医療局)。
封鎖|どの資材を使うと書かれているかを見る
侵入口の封鎖には、金属タワシや亀甲金網などの材料が有効とされます(出典:東京都保健医療局)。
江東区は封鎖の資材として、金タワシ、目の細かい金網、パテ等を案内しています(出典:江東区)。
日本ペストコントロール協会は、内外装の隙間やかじり穴をトタン板などでふさぐとよいとしています(出典:日本ペストコントロール協会)。
ネズミは前歯が伸び続けるため、配線や柱をかじります。
電気配線やガス管をかじることで、短絡による停電や火災、ガス爆発等の大事故が起きる場合があります(出典:東京都保健医療局)。
一軒家のネズミ駆除費用はいくらですか?|各社が「何で金額が動く」と書いているか
ここに挙げた業者の情報は、各社が自社サイトで公表している内容です。
当サイトが依頼して確かめたものではありません。
害獣駆除パートナーは、料金が「作業面積」「被害の程度(小被害〜大被害)」によって変わると案内しています(出典:害獣駆除パートナー)。
ホームスターは、料金が「建物の広さ(平米数)」「侵入口の箇所数」「隙間の大きさ」によって変わると案内しています(出典:ホームスター)。
駆除ザウルスは、料金が「建物の広さ」「侵入口の箇所数」「被害状況」「建物の構造」によって変わると案内しています(出典:駆除ザウルス)。
駆除ザウルスの料金表示の多くは「〜円から」という最低条件の価格で、条件によって金額が上がる形になっています(出典:駆除ザウルス)。
害獣駆除パートナー、ホームスター、駆除ザウルスは、いずれも現地調査を無料と自社サイトで案内しています(出典:各社)。
広さ・侵入口の箇所数・被害の程度が見積書に書かれていれば、他社の見積りと同じ軸で並べられます。
費用の考え方は費用の考え方、複数社の比較は駆除業者の比較でも整理しています。
保証は年数ではなく条件で比べる|ネズミの扱いは獣種で差がある
保証期間の年数だけを見ると、どの業者も同じように見えます。
しかし中身は違います。
害獣駆除パートナーは保証期間を最長5年とし、対象に「ネズミ、ハクビシン、アライグマ、イタチ、コウモリ」を挙げています。
条件は「施工後3カ月以内に再発した場合は無償で何度でも対応、4カ月目から5年以内に再発した場合は1度に限り無償にて対応」です(出典:害獣駆除パートナー)。
ホームスターは保証期間を最長5年とし、内訳は「ハクビシン:5年保証/ネズミ:1年保証」です。
条件として「ハクビシンは駆除料金より10〜20%増し、ネズミは駆除料金より30〜50%増し」と書かれています(出典:ホームスター)。
駆除ザウルスは保証期間を最長10年とし、イタチ・テン・ネズミ・コウモリ・ムクドリ・トコジラミ・シロアリは最長5年です。
条件として「建物の構造等により前後することがある」とあります(出典:駆除ザウルス)。
アサンテは保証期間を最長5年とし、保証の対象として「シロアリ」と書いています(出典:アサンテ)。
年数だけでなく、対象の動物・再発時に何回まで無償か・保証を付けるのに追加費用がかかるかを、見積り時に確認してください。
ランキング・おすすめ・ナンバーワンの表示をどう読むか
当サイトが載せている業者情報も、各社が自社サイトで公表している内容であり、依頼して確かめたものではありません。
順位づけを読むときは、保証の対象動物と条件、料金が何で動くか、現地調査の費用が、その業者自身のサイトに書かれているかを照合してください。
町田市は民間業者の相談先として、公益財団法人東京都ペストコントロール協会(03-3254-0014)を案内しています(出典:町田市)。
この案内は町田市が公開しているもので、ほかの市区町村が同じ窓口を案内しているかは確認していません。
業者そのものの見つけ方はいい業者の見つけ方でも扱っています。
飲食店やビルで契約するとき|法令が決めている点検と防除の頻度
年間契約の見積りが妥当かどうかは、法令の頻度と照らして確認できます。
建築物衛生法施行規則では、ねずみ等の防除を6か月以内ごとに1回実施することが定められています(出典:東京都健康安全研究センター)。
東京都の指導基準では、生息状況等の点検を毎月1回以上実施することとされています(出典:東京都健康安全研究センター)。
毎月の点検でねずみ・昆虫等の生息が認められなければ、薬剤散布による駆除は不要とされます(出典:東京都健康安全研究センター)。
生息が確認された場合は、トラップ等を活用したより精度の高い点検方法を検討する必要があるとされます(出典:東京都健康安全研究センター)。
契約内容が月1回の点検を含んでいるかは、確認しておきたい点です。
経済的被害は、商品の汚損、電気機器等の破損、電気系統の事故・火災等に分類されています(出典:東京都保健医療局)。
依頼する前に伝えておくこと|調査が早く終わる情報と、片づけておく餌
依頼前に伝える情報が具体的だと、調査が早く進みます。
ラットサインとは、通り道に体の脂と汚れが付いてできる黒光りしたこすり跡のことです(出典:東京都保健医療局)。
常に出入りしている穴の縁には、黒く薄汚れたラットサインが見られる場合が多いとされます(出典:墨田区)。
糞の大きさは、ハツカネズミが約0.5センチ、クマネズミが約1センチ、ドブネズミが約1〜2センチとされます(出典:岡山市)。
見つけた場所と大きさを伝えると、調査の手がかりになります。
糞やラットサインの見分け方はフンがある、種類の見分けはネズミの見分け方と駆除でも扱っています。
台所の食材や生ごみ、ペットフード、花瓶の花などを適切に管理し、食べられないようにすることが防除の基本とされます(出典:東京都保健医療局)。
新宿区は屋外対策として、生ごみを蓋つきのごみ箱や密閉容器に入れるよう案内しています(出典:新宿区)。
東京都は、ネズミが関わる感染症としてレプトスピラ症、鼠咬症、サルモネラ症、E型肝炎、ツツガムシ病などを挙げています。
体調に不安があるときは、医療機関に相談してください(出典:東京都保健医療局)。
