ハクビシンの赤ちゃんを見つけたらどうすればいいですか?
まず、素手で触らない、エサを与えない、その場から移動させないの3点を守ってください。
農林水産省は、ハクビシンにノミやダニが付いており、それらが媒介する病気があるとしています。
ハクビシンは鳥獣保護管理法上の狩猟鳥獣(獣類)に指定されており、許可なく捕獲・殺傷することはできません。
東京都は、許可のない捕獲は1年以下の懲役または100万円以下の罰金の対象になると案内しています。
子を見つけた場所と日時、頭数、鳴き声の有無を記録しておくと、あとで市区町村に相談する際の被害状況の説明に使えます。
この記事は子を見つけた場合に絞って答えます。ハクビシン全体の特徴や対処はハクビシンの見分け方と駆除で確認できます。
子どもがいるということは、親がねぐらにしている可能性がある
農林水産省は、ハクビシンが天井裏で出産・育児をする場合があるとしています。
国立環境研究所は、昼間は樹洞・岩穴・人家の屋根裏等で休憩するとしています。
夜行性で、日中は天井裏などで休みます。
明確な縄張りを持たず、複数のねぐらを他個体と共同または時間差で使うことがあると農林水産省は説明しています。
子を1頭見た場合でも、同じ場所に親や他の子がいる前提で確認を進めてください。
室内で見つけたときと、庭・敷地で見つけたときで状況が違う
室内や天井裏で見つけた場合は、家屋の内部がねぐらとして使われている状態にあたります。
庭や敷地で見つけた場合でも、屋根や電線から出入りしている可能性があります。
木登りが得意で、屋根や電線から侵入する場合があるためです。
農林水産省は、分厚い肉球を押し付けて挟むように上り下りするため、雨樋のような滑らかな柱でも登れるとしています。
天井裏の状況はハクビシンが屋根裏にいる時|音の確認から追い出しと封鎖までで確認できます。
同じ場所に排泄する習性が、居場所の手がかりになる
ハクビシンには同じ場所に排泄する習性(ためフン)があり、天井のシミや悪臭の原因になります。
環境省生物多様性センターは、家屋侵入により糞尿を排泄するため、天井のシミ汚れや異臭が生じる場合が多いとしています。
フンの見た目や詳しい見分け方はハクビシンのフンの特徴|見分け方と見つけたらやることにまとめています。
ハクビシンは1回の出産で何匹の子を産みますか?
国立環境研究所は、出産期を3〜12月、産子数を1〜4頭としています。
一方、農林水産省は繁殖期を1〜9月、出産期を3〜11月と推定し、ほぼ年間を通じて繁殖するとしています。
2つの機関で期間や幅の記載が異なるため、ここでは両方をそのまま示しました。
年間を通じて出産の可能性があるため、季節だけで「もう産まない時期」とは判断できません。
ハクビシンの出産時期は幅があることを前提に、子を見つけた時期にかかわらず確認を進めてください。
子どもは3か月で成獣と同じ体重になる
農林水産省は、生後3か月で成獣と同程度の体重になるとしています。
国立環境研究所は、頭胴長をメス61センチ・オス66センチ、尾長40センチ、体重約3キロとしています。
町田市は、頭から尾の先までの長さは90〜110センチで、足が短いとしています。
害獣対策の窓口は、全長を約90〜140センチとし、害獣のなかでは大型に分類されるとしています。
小さいうちは静かでも、成長すると天井裏の足音やフンの量が変わります。
時間が経つほど被害が目立ちやすくなるため、見つけた時点で記録と相談を進めておくことが役立ちます。
ハクビシンの子どもかどうかを、親の特徴から確かめる
顔の中央に、鼻から額にかけて白い線が通ります。
国立環境研究所は、体色は灰褐色で、顔面と四肢の下部は黒褐色、額下部から鼻先の中央に白線が入るとしています。
農林水産省は、前肢・後肢とも丸形の5本指で、分厚い肉球を持つとしています。
国立環境研究所の分類では、哺乳綱 食肉目(ネコ目) ジャコウネコ科に属し、学名はPaguma larvataです。
近くで覗き込んで確認しようとせず、距離を取ったまま見える範囲で判断してください。
似た動物と迷う場合は、別記事の手順で絞る
タヌキ・アナグマ・テンとの見分けは、それぞれの比較記事で手順を確認してください。
ハクビシンに似た動物11種|タヌキ・アナグマ・テンとの見分け方にまとめています。
ハクビシンの何が危険なのですか?
東京都環境局は、アライグマ・ハクビシンが媒介する主な感染症として、レプトスピラ症、E型肝炎、サルモネラ感染症、疥癬などを挙げています。
農林水産省も、ノミやダニが付いており、それらが媒介する病気があるとしています。
触れた、噛まれた、引っかかれた場合は医療機関を受診してください。
環境省生物多様性センターは、糞尿による天井のシミ汚れや異臭が生じる場合が多いとしています。
農作物への影響もあり、農林水産省によると令和5年度の全国の被害額は約3億6500万円、被害面積は約0.3千ヘクタールです。
ハクビシンはなぜ家に来るのですか?
国立環境研究所によると、雑食性で果実や種子を好み、昆虫類、魚類、残飯等も食べます。
果実を好むため、家庭菜園や果樹の被害も出ます。
農林水産省は、幅6センチ×高さ12センチ程度の隙間があれば屋内に侵入できるとしています。
害獣駆除専門業者ホームスターは、一辺8センチの正方形、直径9センチの円形の開口部から侵入できるとしています。
農林水産省は、通風口などから住居内へ侵入する場合が多く、壁の隙間の有無が侵入されやすさに影響するとしています。
また、昭和30年代中頃から40年代後半に建築された建物で侵入率が最も高いとしています。
環境省生物多様性センターは、被害報告は年々増加しており、被害発生地域は都市部で拡大しているとしています。
子どもを保護したり、飼ったりはできない
鳥獣保護管理法により、対象となる鳥獣は許可なく捕獲・殺傷することができません。
ハクビシンは鳥獣保護管理法上の狩猟鳥獣(獣類)に指定されています。
東京都は、許可のない捕獲は1年以下の懲役または100万円以下の罰金の対象になると案内しています。
栃木市も、許可なく鳥獣を捕獲した場合、鳥獣保護管理法違反として罰則を受ける可能性があるとしています。
捕獲許可の申請先は市区町村または都道府県の担当課で、被害状況の説明が求められます。
東京都内では、23区内は東京都環境局、多摩地区は東京都多摩環境事務所が申請先です。
栃木市では捕獲開始の10日前までに捕獲許可申請書の提出が必要で、わなは1日1回以上の見回りが義務づけられ、対象以外の動物がかかった場合は直ちに放獣します。
自治体に頼めるか|名前の出ている市区の条件で見る
町田市はアライグマ・ハクビシン防除事業として、わなの設置・捕獲・処分を無料で行っています。
ただし消毒と侵入口の封鎖は自己負担で、わなの設置期間は最長3週間、延長はできません。
町田市は民間業者の相談先として、公益財団法人東京都ペストコントロール協会(03-3254-0014)を案内しています。
板橋区は平成29年度からハクビシン・アライグマの捕獲駆除事業を行っていますが、侵入路の封鎖、ふん尿の撤去、消毒は区の事業の対象外で、自分で業者へ依頼する必要があります。
目黒区は箱わなの貸出と捕獲動物の回収費用を負担しますが、糞尿の清掃・消毒と侵入口の封鎖は自己負担です。
区内在住・糞尿被害の実在・立会いが条件で、年度1回限りです。
横浜市は住居内への侵入被害に限り、市契約業者による捕獲・回収を無料で行います。
庭での目撃や池の被害は対象外で、一人当たり2週間まで、年1回限りです。
上尾市は、ハクビシンは被害がある場合のみ捕獲許可の対象で、目撃のみでは捕獲できないとしています。
屋内への住み着き等で市が対応できない場合は、防除業者への相談が必要で費用は自己負担と明記しています。
船橋市はアライグマ・ハクビシン限定の捕獲用ワナを無料貸出しし、設置期間は最大8週間です。
狛江市の箱わな貸出は、1日1回以上の見回りが条件で、貸出期間は原則3週間です。
これらは町田市・板橋区・目黒区・横浜市・上尾市・船橋市・狛江市の事業で、ほかの市区町村に同じ事業があるかは確認していません。
お住まいの市区町村の担当課で、対象の動物と条件を確認してください。
制度の探し方は自治体の制度、相談先の使い分けはハクビシン駆除の相談先|自治体・業者・住宅窓口の使い分けでも整理しています。
子どもがいる状態で、追い出しだけをしないこと
駆除作業は「追い出し・捕獲」「清掃・消毒」「侵入口の封鎖」の3工程に分かれます。
封鎖をしないと、再び侵入されて再発します。
子が自力で移動できない時期に親だけを追い出すと、室内に子が残る状況になりえます。
町田市・板橋区・目黒区の事業では、消毒と侵入口の封鎖は事業の対象外で自己負担にあたります。
封鎖の具体的な手順はハクビシン対策とハクビシン駆除|巣の見つけ方と潰す順番・戻られない封鎖で確認してください。
賃貸に住んでいる場合は、先に管理会社へ連絡する
賃貸住宅の場合、費用負担は管理会社または貸主との取り決めによります。
天井のシミや異臭が出ている場合は、まず建物側の問題として管理会社や貸主に連絡してください。
住まいるダイヤルは国土交通大臣指定の住宅相談窓口で、住宅の不具合に関する電話・専門家相談を無料で受け付けています。
費用の取り決めがはっきりしないまま自己判断で業者へ依頼すると、後から負担範囲でもめる場合があります。
先に連絡を入れておくと、その後の対応がスムーズです。
この後にやること|記録・相談先・確認の順番
見つけた場所・日時・頭数・状況を記録します。
触らない、与えない、捕まえないを守ります。
市区町村の担当課に被害状況を説明して、対象の動物と条件を確認します。
家屋内に入られている場合は、追い出しと清掃・消毒・封鎖の3工程まで含めて相談してください。
全体の流れをもう一度確認したい場合はハクビシンを見つけたら、ハクビシンの基本情報はハクビシンとは|特徴・生態・家に出たときの扱いを事実で整理で整理しています。
